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活性酸素と乳酸菌 [腸内細菌と健康]

老化の原因として活性酸素があります。呼吸により体内に取り入れられた酸素の一部は活性酸素にかわります。そしてこれが細胞膜を酸化させ、遺伝子を損傷させます。

では活性酸素を増やさないためにはどうすればいいでしょうか。まず増える原因を遠ざける必要があります。紫外線や喫煙、それから日常生活ではあまりありませんが放射線を浴びたときにも活性酸素が作られます。

一方で人間のからだは活性酸素に対抗する手段ももっています。カタラーゼやスーパーオキシドディスムターゼなどの抗酸化酵素を作り、これを無毒化します。

また食品のなかには抗酸化物質を含むものがあります。ポリフェノールが有名です。光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、ほぼすべての植物がもっています。これは植物にとって細胞を活性化させる働きがあります。赤ワインに含まれるポリフェノールには動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用があると考えられています。

さてこの活性酸素に対抗するうえで、腸内の乳酸菌も大きな関係があります。人間の体内では多くの酵素がはたらいていて、その数は5000種類以上ともいわれていますが、腸内細菌がつくりだしているものはその半分以上を占めているのです。乳酸菌などの善玉菌によって抗酸化作用がある酵素がつくられれば、体内の活性酸素を減らすことができるのです。


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肥満と腸内細菌も無関係ではなかった [腸内細菌と健康]

生活習慣病の大きな原因に肥満があります。これも腸内細菌と関係があります。

これは実際にマウスを使ったおこなった実験データがあります。一方のマウスには太ったマウスかた採取した腸内細菌を、もう一方には普通の体型のマウスから採取した腸内細菌を移植しました。すると太ったマウスの腸内細菌を移植したグループの方が肥満になりやすかったのです。腸内細菌と太りやすさには関係があったのです。

でもどうしてこんなことが起きるのでしょうか。腸内細菌は腸のなかにあるものが変われば、変化します。その人が食べているものに変化するといってもかまいません。そのため腸内細菌をいれかえなくても高脂肪食を食べさせると腸内細菌の構成がかわってしまうのです。この場合は善玉菌が減少して悪玉菌が増加します。

また腸から吸収されるものは食べたものだけではなく腸内細菌がつくりだしたものも含まれます。そのため腸内環境が違えば、同じものを食べていたとしても人によって吸収される栄養分の質が異なってきます。こうして太りやすい人とそうでない人の差ができるのです。もっともすべてを腸内細菌だけが原因ではありませんが。


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便秘で免疫力が低下? [腸内細菌と健康]

便秘になると他の病気にもなりやすくなります。免疫力が低下してしまうのです。これはどういうことでしょうか。

便秘の原因のひとつに自律神経の働きの低下があります。免疫機能をおもに担っているのは血液中の白血球ですが、これが自律神経の影響を受けやすいのです。ストレスを感じると自律神経の働きが低下してしまいますが、これと同時に白血球の活動も低下してしまうのです。すると病気になりやすくなるのです。

腸には多くの免疫細胞が集中しています。そして便秘になると腸内環境が悪くなり、これによって悪玉菌が増えると同時に善玉菌が減ってしまいます。免疫細胞を活性化させている乳酸菌などの善玉菌が減ってしまうと、やはり免疫力が低下してしまいます。また悪玉菌が作り出す毒素が体内に大量に吸収されてしまうため、からだの機能が低下してしまいます。

また免疫はガン細胞に対抗するためにも必要です。健康な人であっても1日に5000個くらいのガン細胞がつくられているといわれています。しかし通常であれば免疫細胞がガン細胞を破壊するため、ガンにはなりません。

ところが自律神経のバランスが崩れると免疫細胞が本来の仕事をすることができなくなります。ガンを予防するためにも腸内を善玉菌優位の状態にしておくことが必要なのです。

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腸内の善玉菌と免疫力には関係があった [腸内細菌と健康]

病原菌やウイルスに対抗するための機能として免疫があります。そしてこれと腸内細菌のあいだには関係があることがわかりました。

人間の腸は栄養分を吸収するだけではなく、吸収しようとしているものが安全なものかを判断する必要があります。そして危険なものを排除するために腸には多くの免疫細胞が集中しているのです。

乳酸菌のなかには腸壁を刺激することで、免疫細胞の働きを活性化するものもあります。乳酸菌といえば腸内環境を改善するくらいのイメージはあるかと思うのですが、それだけではないのです。

ウイルスや細菌が体内に侵入した場合、発症するかどうか、発症するために必要な数というのは病原体ごとにだいたい決まっています。ノロウイルスの場合、ウイルスの数が10~100個と少なくても感染がおきてしまいます。また乳幼児、高齢者、妊婦は免疫力が低くなるため症状も重症化しやすくなります。

死亡者がでるような集団食中毒がおきても、なぜか同じものを食べているにもかかわらず症状が出ない人もいます。このような違いはなぜおきるのでしょうか。腸のなかに食中毒菌がはいってきても善玉菌が多いとそれ以上増殖することができず、中毒にいたらないとか、免疫力が高いため症状がでないのではないとか考えられます。

タグ:免疫力

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腸内細菌のほとんどは善玉でも悪玉でもない日和見菌 [腸内細菌と健康]

人間の腸内には約1000種類、1000兆個もの腸内細菌が存在します。また人間の大便のなかに存在する食べ物のカスは15%程度、半分くらいが腸内細菌かその死骸です。このようにみていくと腸内細菌がどれだけ多いか、人間の健康にどれだけ左右しているかがわかります。

腸内細菌には人間にとって有益な善玉菌と、有害な悪玉菌があることは今では多くの人が知るところとなっています。しかし実際にはどちらのグループにも属さない細菌がいるのです。これらの菌は善玉菌が多いところでは善玉菌と同じように働き、悪玉菌が多いときにはいっしょになって悪いことをする、文字通りの日和見的なふるまいをする細菌なのです。しかもこのグループが腸内細菌としては一番多いのです。

状況次第で善玉にも悪玉にもなるという、あまり信用できない性質をもっている日和見菌ですが、腸内環境を善玉菌が優勢の状態に保つことができれば、日和見菌は悪いことはしなくなります。逆に悪玉菌が優勢になると、悪玉菌だけでも始末に追えないのに、それ以上に問題をひきおこすことになります。

だから日和見菌を悪玉菌の側につかせないためにも、腸内を善玉菌優勢にしておく必要があるのです。では善玉菌を増やすためにはどうすればいいのでしょうか。まずは善玉菌が増えやすい環境をつくることです。肉よりも魚、野菜を多く食べるようにする、便秘にならないようにストレスをためない、まあこんなところでしょう。


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乳酸菌に大腸ガン予防の効果あり [腸内細菌と健康]

日本国内においてはがんは死亡原因の1位に。そしてなかでも警戒する必要があるのが大腸がんです。

かつては日本人のあいだでは大腸ガンはそんなに多くはありませんでした。にもかかわらず急増している背景には、食の欧米化があるのではないでしょうか。

日本人は古くから肉よりも野菜や魚を多く食べ、納豆や漬け物などの発酵食品を食事に取り入れてきました。ところがいまでは動物性タンパク質の摂取量が増えています。

肉を食べることが悪いことだというのではありません。野菜の量が減っていること、バランスがとれていないことが問題なのです。

腸内には動物性タンパク質が増えます。そして腸内にはこれを好むものがいるのです。ウェルシュ菌や大腸菌などです。タンパク質を分解して腸内をきれいにしてくれるのならいいのですが、これらの菌は悪玉菌というだけあって、臭い物質や有毒な物質を作り出します。なかには発ガン性物質もあります。これが大腸で大量生産されればどうなるか。それは火をみるよりも明らかです。大腸ガンのリスクが高くなります。

ガンには遺伝的な要素もあります。遺伝子のなかにはガン遺伝子というものまであるそうです。しかしなんでも遺伝のせいにしてしまうのはどうなのでしょうか。生まれつきの要因よりも生活習慣などの要因のほうが大きいです。

腸内で悪玉菌がふえれば腸内環境は必然的に悪化します。これは便秘になりやすい、おならが臭くなるだけではとどまりません。便秘で便の滞在時間が長くなれば、それだけ多くの悪玉菌が作り出した有毒物質が吸収されることを意味します。

大腸ガンを予防するためにできること、まずは肉食偏重をただして野菜を食べるようにすることです。そうすることが腸内を善玉菌優位の状態にたもつことができるのです。

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